日記

応援せずとも邪魔をしない

 夫、新著の宣伝に余念がない。魂を懸けて本を書いて、鬱々しながら3周巡り、書き終えてたと思ったら、「足りない」という直感で海外へ飛び、腹落ちして校了して、世界中に「ぜひ読んで!」と言える本を携えているのだからそりゃそうか。一番側にいる人がこういうテンションで本を書いているので、私自身に著作を出したい気持ちがほんのちょっとも芽生えない。

それはそうとして、今回の彼の執筆においては、「邪魔をしない」ということを一番に考えて、ただただ「へー」「いいね!」「そうなんだ」みたいな緩い肯定のテンションを保つことに成功。私も成長したなあ。上記のような執筆スタイルで生活しながら、平常の仕事も多忙を極めている人に「共働きで、協力して一緒に暮らす」みたいなことはまず無理だし、よくよく考えると私も別に期待していないのかも、と最近思う。

常人っぽくない夫を知っていると、私は支えているいい妻みたいに言われがちだし、悪い気はしないので「へへへ、まあそんなこともあるかな」という風情で受け答えちゃってごめんなさい! 全然そんなことはなくて、私は私で好きなように暮らしている。いろいろな夫婦や家族がいて、本当の中身まではわからないのは前提としても、私は、かなり自由に生きることを許されている妻であり母だ。夫は、妻だとか母だとかいう役割を着せて、私のやりたいことを阻害したことは一度もないし、そういう思考回路がゼロ。これからも、そういうことは起こらないだろう。いわゆる妻とか母とかの服を着ていたいわとチラと思うほどに、容赦なく個人としてしか見てくれない。でも、それでいいし、実際は私は私でしかない。私が夫のそばにいるのは、彼の生き方がおもしろくて、間近で見られるのは、妻の役得じゃん!ということに尽きる。支え合えたら儲けもん、お釣りのようなもの。大金払ってでも砂被り席で見ていて楽しい(波乱万丈ともいう)人生のそばにいられるのだから、これ以上夫婦として望むものはない。